よくあるご質問

MFAに関するよくあるご質問

MFAとは何の略称ですか?

MFAはMEDIC First Aidという応急手当講習プログラムの略称です。

メディック・ファーストエイドはいつ頃からあるのですか?

メディック・ファーストエイドは1977年に米国で誕生し、その画期的なコンセプトと受講者志向の指導方法で、現在では年間50万人以上が受講しています。日本に初めて導入されたのは1988年。2年の準備期間の後にEMP JAPANとして講習活動を開始したのは1991年1月ですが、以来、この分野に新しい風を送り続けています。

MFAにはどのようなレベルがあるのですか?

MFAプログラムには、1)一般市民 レベルの救助者としての訓練を受ける受講生レベル、2)一般受講生に応急救護法を伝達するインストラクター・レベル、そして3)インストラクターを養成するインストラクター・トレーナー・レベルがあり、4)インストラクター・トレーナーの教育を見届けるマスター・トレーナーのレベルがあります。これら指導者レベルの人々はMFAではファシリテーターとして総称されます。ファシリテーターとは物事を容易にする人という意味があり、教師でも、講師でも、師匠でもなく、MFAのスキルや知識の習得を手伝い、容易にしてくれる優しいコーチ役という意味を有しています。

MFAインストラクターの資格を取得するには?

プロとして応急手当教育に従事した方なら、MFAインストラクターコースを満足に修了することで資格を取得できます。詳しくはインストラクターになるをご覧下さい。

MFAインストラクターコースの受講資格は?

18才以上の男女。一般受講生レベルのMFAトレーニングを受講していることが奨励されますが、絶対条件ではありません。しかしながら、受講前の経験はインストラクターコースの日数を削減してくれることがあります。

MFAインストラクター資格を取得した後、それを維持するために必要な条件はありますか?

資格維持条件には活動規約を守っていただく事が含まれます。詳しくは、「メンバーシップのご紹介(PDF)」を参照下さい。

一般受講者レベルのMFAコースの受講料はいくらですか?

MFA講習は、トレーニングセンターが各自で料金を設定し、日程を組んで提供していますので、インストラクターやトレーニングセンタ-によって異なります。受講者数に拘わらず単一料金で提供する場合もあれば、人数によって変動する場合もあります。また、コースの種類や所要日数、練習用マネキンの使用台数、使用施設などによっても変動します。

講習のスケジュール、場所、費用等についてはトレーニングセンタ-に直接ご連絡のうえご相談下さい。また、組織名を持たずに活動している指導員のご紹介に関しては、ご希望の講習プログラム名と地域をinfo@mfa-japan.co.jpまでお知らせ頂ければ、指導員から連絡させることができます。

バリアを購入するにはどうしたらよいですか?

人工呼吸用のバリア(感染予防具)を中心とした様々なバリア商品は、あなたのMFA講習を担当したインストラクターから購入することができますので、直接お問い合わせ下さい。インストラクターと連絡が取れない場合には、MFA JAPANから直接購入することもできます。本格的なバリアから手頃な価格で購入できる普及版まで種類がありますので、MFAグッズの紹介をご参照ください。

MFAの講習は消防や、日赤の講習とどう違うのですか

基本的には、どの団体のCPRやAEDの講習も、国際的なガイドラインに準拠して提供されていますが、団体のカラーというものはあるかも知れません。 また、コースに含まれている講習項目や所要時間、教え方も異なります。

MFAでは、実際の救急現場に出くわした時に、講習でやったことを思い出して助けようと思えるかということに重点を置いています。

MFAプログラムでは、救急の現場を再現したビデオで現実的なスキルの使い方を見ていただきます。それからインストラクターによるデモンストレーションでスキルの細部を見た後に、グループ練習を組み合わせ、「見る、聞く、実行する、話す、感じる」といった五感を刺激する手法をブレンドし、インストラクターからの肯定的なアドバイスにより、救助者としてよりストレスなく現場で対応できるようにデザインされています。また傷病者への対応だけでなく、救助者の安全や、事後の心理的ストレスケアにも触れている唯一の講習なのです。

コースの種類もたくさんありますので訓練プログラム一覧を参照ください。また、MFAプログラムは民間組織によるプログラムなので有料講習になることも違いの一つですが、 少人数で訓練用器材を活用し、密度の高い実習で受講者の満足と自信が深まります。料金はトレーニングセンターによって異なります。

再訓練はどのような形で行われるのですか?

MFAでは当初の受講から2年以内に再訓練を受けて、新しい情報を習得したり、忘れがちなスキルをリフレッシュして常に救助態勢を整えておくことを強くお勧めしています。2年め以降からの再訓練の方法は、1)当初のコースを再受講する、2)シナリオベースのコースでリフレッシュする、3)スキルに自信がある方のための「チャレンジ」コースで確認する、または4)別のプログラムを受講して、新しい情報やスキルに触れながら再訓練としての内容を整える。1)~3)の場合には、認定カード名は以前のコース名と同じですが、4)の場合には認定カード名が変わります。詳しくは担当のインストラクターにお尋ねください。

メディック・ファーストエイド(MEDIC First Aid)とは何ですか?

MEDIC First Aid(略称MFA)はMEDIC FIRST AID International,Inc.(米国オレゴン州)が開発し、ファーストエイド(救急法)とCPR(心肺蘇生法)を同時に習得できる国際的な講習プログラムのことです。メディック・ファースト・エイドは国際的コンセンサスを得ている医学ガイドラインに沿って独自に開発した応急手当プログラムであり、その名称は商標登録されています。

MFAにはどのような種類の講習プログラムがあるのですか?

MFAには様々な講習プログラムがありますが、現在日本で提供されているのは、1) 成人の緊急時に対応するためのベーシックプラス、2) 新生児から小児、さらに成人までの緊急時に対応するためのチャイルドケアプラス、3) CPRだけを中心に短時間で習得したい方のためのケアプラス、4) 血液を媒体として伝染する病気に関する知識と感染予防について学ぶ血液感染性病原体プログラム、5) CPR/AEDより日常的な緊急時に対応するための応急手当てを集約したエマージェンシーケア・ファーストエイド・コース、6)子ども達のために安全な環境を作り、ケガや病気の発生を予防することに重点を置いた幼児教育・保育関連トピックスがあります。

認定カードは国際カードとありますが、どういう意味ですか?

MFAコースは世界140ヶ国以上で提供されている国際的な講習プログラムです。日本で発行される認定カードは英語圏でも通用するように日本語と英語の両方で記載されています。

一般受講生レベルのMFAコースはどこで受講できますか?

場所やスケジュール、費用については受講先を探すを参照してトレーニングセンターに直接お問い合わせ下さい。その他にも組織名を持たずに活動しているインストラクターが全国各地におりますので、MFA JAPANまでお問い合わせ下さい。

インストラクター資格の受講費用はいくらですか?

インストラクター資格の受講費用は、一般受講者レベルの費用と同じで、基本的に施設使用料や教材費に人件費を加算して算出されます。MFAジャパンで受講の際は「インストラクター養成コース実施要項(PDF)」をご覧ください。お住まいの地域での受講をご希望の場合は、「トレーナー在籍トレーニングセンター・リスト」からお探し下さい。

MFAグッズにはどのようなものがありますか?

MFAグッズには、応急手当を施す時に装着すべき感染予防具(バリア)やMFAステッカー、襟章、MFA・Tシャツ、本格的な救急キットなどがありますので、MFAグッズの紹介をご参照ください。

せっかくMFAを受講したので履歴書に書きたいのですが、どう書いたらいいですか?

就職活動中の学生さんから多い質問ですが、MFAプログラムの名前はかなり知られてきたといっても、関心のある人の範囲の中での話と言えます。従って、多少長い文章になりますが、「○年○月○日 救急救命法メディック・ファーストエイド(略称MFA)習得」または「○年○月○日 救急救命法メディック・ファーストエイド(略称MFA)プロバイダーコース認定カード取得」というような記載ではいかがでしょうか。また、面接の時に質問されることを念頭に、ご自分が受けたコースの説明を簡潔にできるように準備しておくことも必要かと思います。記載例はこちら

救急法に関するよくあるご質問

ガイドライン2015とはなんですか?

MFAの講習プログラムは応急救護訓練に関する世界的な医学ガイドライン(基準)に基づいて制作されています。このガイドラインは応急手当の教え方に関するもので、5年毎に見直されて改訂されています。 現在の最新ガイドラインは2015年暮れに発表されたもので、一般的にガイドライン2015と呼ばれています。MFAは常に最新のガイドラインに準拠しています。

AEDとは何の略ですか?

英語のAutomated External Defibrillatorの頭文字で、自動体外式除細動器と翻訳されています。

妊娠している女性が心停止と見られる状況でAEDを使用しても良いのですか?

使用します。救命できなければ、母体も胎児も救命できなくなります。

チョーキングの患者の異物を除去するために掃除機が効果があると聞きましたが、本当ですか?

実際に救命に役立ったケースがニュースなどで紹介されたことがありますが、MFAコースの中ではそのような家庭用機材を救命法に使用することを推奨できません。MFAの良いところは、バリア以外の道具なしで手軽にできるスキルを紹介するところにあります。つまり、特別な器具などなくてもできる救急法です。ちなみに、掃除機の先を第三者の口に差し込むことをオーソライズされた救急法として紹介する事は差し控えるべき、と判断しております。

チョーキングの対処法で、お餅のような粘着性の強い食物の場合は、どう対処すれば良いですか?

コースで紹介されている「腹部スラスト」が効果的です。お餅のように粘着性のあるものでも対処法に変わりはありません。アメリカでは、大きな缶入りのピーナッツバターをおやつ代わりにほおばって、チョーキングを起こす事例があるそうですが、お餅と同様、粘着性のあるピーナッツバターに対しても、「腹部スラスト」が最も効果的とされています。

ハイパーベンチレーションの患者に対して「紙袋を使って呼吸させると良い」と聞きましたが、本当ですが?

1992年の米国整形外科学会テキスト第5版に掲示されているガイドライン以来、患者が肺の病気などにある場合には悪い影響を生じることがあるので、近年では「ゆっくり呼吸」してもらうようアドバイスすることで手当てのお手伝いをします。

脳卒中の患者は、絶対に動かしてはいけないと教わりましたが、どんな場合でも患者が倒れたらそのままにして救急隊を待つのですか?

命を守るために必要な事はするべきです。患者がうつぶせでしたら、呼吸を確認するために仰向けにする必要があるかもしれません。仰向けでしたら、呼吸を守るため、また嘔吐対策のために回復体位にします。外気が寒い時期でしたら、掛け物をして保温します。

CPRとは何の略ですか?

英語のCardio Pulmonary Resuscitationの頭文字で、心肺蘇生法と翻訳されています。

上手にCPRをしないと、胸の骨が折れて患者を悪くすると聞いたことがありますが、本当ですか?

普通に呼吸をしていない患者は、かなりの確率で心停止が疑われます。心停止の患者は、誰かが手を貸さなければ死人と同じで、しかも確実に死に向かいます。胸の骨が折れにくいようにCPRをするコツ(押す場所や押し方)を救急法講習会で習い、緊急時には迷いなく自信を持って患者の胸を押すべきです。万が一骨が折れても、救命によって治療のチャンスが得られます。

大きな出血があるときには「人工呼吸や心臓マッサージよりも止血が先」と教わったことがありますが、本当ですか?

日本の医学会では、そういう見解もあるようです。特に「脈拍ごとに噴出すような動脈出血の場合はそうである」と紹介されているようです。MFAでは、市民が出会う可能性の高い事例を優先し、ケアの流れを変えてしまう例外をなるべく排除して受講者に自信をつけて頂く方法でスキルの紹介をしています。「出血が先」と覚えるよりも、気道、呼吸、循環、の順番でケアを進めていくと知っていただいたほうが、シンプルに迷いなく救命の手伝いをすることができます。MFAで紹介している通りに対応して下さい。

チョーキングの対処法で「背中を叩く手法」は、今は紹介していないのですか?

背中を叩く手法である「バックブロー」は、現在、乳児の気道閉塞への対処でのみ紹介しています。乳児のお腹はデリケートですから深く押す手法よりも、背中を叩く手法と胸を押す手法の組み合わせとなっています。小児や成人でのバックブローが無効なわけではありませんが、現在の医学的コンセンサスでは、最も効果が高いのは「腹部スラスト」(医学会では"ハイムリック法"と呼ばれています)とされています。MFAでは最も効果的な方法を1つに絞って紹介することで、2つ、3つと覚えるスキルを複雑化せず、シンプルに記憶を深めていただくように工夫しています。

気道閉塞で患者が意識を失ったら「仰向けに横たえてすぐにCPRを開始する」とありますが、この場合のどが詰まっているのでレスキュー呼吸が入らないのではないですか?

入る入らないに関わらず、手順としてCPRに含まれるレスキュー呼吸は行います。胸部圧迫の効果で気道の中で空気が動き異物がずれることも考えられ、レスキュー呼吸はまだ異物が詰まっているかどうかの確認にもなります。もし吹き込めたら、気道が開いた証拠です。口の中の確認も行ってください。

脳卒中の患者にCPRをすると余計に頭の中で出血が進み、患者に良くないのではないですか?

いいえ、脳卒中の患者に対しても、普通の呼吸が感じられなければ、直ちにCPRを開始します。たとえ頭の中に出血があるとしても、止まった心臓への対処を早めなければ、救命は困難となります。